京大柔道部は1900年に創部しました。活動の最大の目標は、七帝戦での優勝です。七帝戦は、旧帝国大学の柔道部が参加する大会で、15人の勝ち抜き団体戦、寝技の膠着待てがない、といった特殊なルールで争われます。私たちは毎年7月に開催されるこの大会を目指して、日々稽古を積んでいます。

 これまで京都大学は、七帝戦で最多の26回の優勝を誇り、10連覇という空前絶後の偉業を成し遂げてきました。また国際ルールの試合でも、鍛え上げた立技・寝技を駆使して活躍しています。団体では全日本学生柔道優勝大会にも幾度と無く出場・勝利を挙げ、個人でも全国大会出場者を輩出してきました。

 全国高等学校専門学校柔道優勝大会(高専柔道大会)は、1914年に京都の武徳殿にて始まりました。第一回大会は三校のみの参加でしたが、年々参加校は増え、最盛期には四十校を超えるに至りました。それとともに優勝を巡る戦いは熾烈になり、試合で安定した実力が発揮できる寝技の技術が急速に発展しました。しかしながら、1941年に戦時体制が強化されて大会は中止となり、「柔道団体戦の華」だった高専大会はその後も復活することはありませんでした。

 武徳殿は、柔道の寝技発展を記念する殿堂であり、青春すべてを高専柔道大会に賭けて奮励努力した若者たちの闘魂が宿る殿堂でもあります。また武徳殿の隣には高専柔道の碑が建立され、大会の歴史を今に伝えています。

 七帝戦は、全国七つの旧帝国大学の柔道部が優勝を巡って戦う大会です。全ての試合が独自の七帝ルールで行われます。国際ルールと七帝ルールの主な違いを列挙します。

・15人の抜き試合の団体戦(男子のみ、女子は3人戦)
・試合時間は6分、副将と大将は8分
・引き込みが認められる
・寝技で膠着しても待てがかからない
・一本のみを勝ちとする

団体戦の人数が15人のため、一試合で2時間を超える熱戦が続くこともあります。また相手校の強い選手に何人も抜かれる可能性があるので、強い選手と確実に引き分けることが重要になります。

基本的に極めて自由度が高いルールなので、立技でも寝技でも、選手の望む試合が展開できます。

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